読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

日々読書メモ

大学で受けた授業をきっかけに太宰治を好きになりました。最近はもっぱら太宰です。自分が読んだ本の紹介(ネタバレ有)、感想、考察等書いてます。もちろん太宰以外でも書きますよ(^^)京都が好きなのでそれについても書いてます。

「ヴィヨンの妻」を読んでみた

f:id:yonnsann:20160908095023j:image

 はい、今日は太宰治

 

ヴィヨンの妻

です。

 

これ思ったよりも凄い短くて面白かった〜(^^)すぐに読めました。

 

 内容はもう太宰お得意のだめだめな旦那(しかも作家)を持つ妻の話なんですが、印象的だったのはこんっなに駄目な旦那なのにこの人なんか明るない?って思ったことでした。

 

 一応妻目線で話は進むんですけどなんか全然暗くないんですよね。

 

本来ならもっとどんよりしててもいいはずなのに。

 

だってまず始まりがこの旦那がお金盗んで逃げて妻が旦那を許して欲しいからって言って盗まれた老夫婦の店で働くんですよ?絶対こんなんテンション低くなるでしょ。

 

でもこの妻は「はぁ〜もうしゃーないなぁ」って感じで割とのほほんと働いてるんですよね。

 

旦那に気遣うシーンとかもあって「できた奥さん過ぎるやろ(゚o゚;」って思いました。

 

 でも太宰は流石ハズさなくて、ちゃんとオチつけて終わってます。

 

 最後この旦那と妻が2人で朝に会話する場面があるんですけど旦那が

 

「僕は今だから言うけれども、去年の暮にね、ここから五千円持って出たのは、さっちゃんと坊やに、あのお金で久し振りのいいお正月をさせたかったからです。人非人でないから、あんな事も仕出かすのです」

 

って言うんですね。この時点で「何言ってんだこいつ」ってなるんですが妻もそんな感じだったんでしょうね。

 

 私は格別うれしくもなく、

人非人でもいいじゃないの。私たちは、生きていさえすればいいのよ」

と言いました。

 

ってあるんですよね。

 

多分妻にとってはもう旦那がどう思ってようが割とどうでも良くなってるんだなと思います。

 

色々ありすぎてもう「生きてればそれで充分ショッ!」(CV森久保祥太郎ってある意味悟り開いてる感すらあります。

 

 しかし、ここで意外だな〜と思ったのは最後

 

「生きてさえいれば良い」

 

ってあの太宰治が書いたことです。

 

 今まで読んだ作品大体「死のうかな〜俺生きててもしゃ〜ないしな〜でもな〜」みたいな厨二病のイメージでしたからこの物語が最後の「生きているだけで充分」みたいな終わり方が凄い意外に感じました。

 

 これもそんな長い作品じゃないんで是非是非読んでもらいたいですね( ˊᵕˋ )